需要が高まっていることもあり、AIの急速な発展が進んでいます。さまざまな業界でAIを導入するようになり、年々存在感が高くなっています。その中で、誰でも気軽に使えるAI音楽合成サービスも登場し、音楽業界やSNSで人気を集めています。

細かく分ければ、音楽と曲生成、歌声合成など異なる種類があるので、使いやすいものや用途にあったものを選ぶようにするのは必要です。この記事では、それぞれ代表的なソフトを紹介していきます。AI音楽生成を一度挑戦したい方は、ぜひ参考にしてみてください。

ai 音楽 生成

Part 1.AI歌声合成サービスのおすすめ2選

まずは歌詞などを入力して音声パラメータを設定したら、歌声を合成できるPCソフトの2つを紹介します。

1VoxBox

「iMyFone VoxBox」は、歌詞インポートとビート指定だけで、10秒ほどでラップが作成できるソフトとなります。テーマを入力してAI歌詞生成も可能です。他に、自然なテキスト読み上げ機能を基本とし、ボイスチェンジや録音、音質強化にも対応しています。もともと音声を処理するために設計されたものになるので、音声抽出、カット編集などの多機能を求める人に最適です。

(VoxBoxで作成したラップを試聴)

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VoxBox ラップ生成画面

基本情報

調整可能の音声パラメータ AIラップ生成:ビット
テキスト読み上げ:音量やスピード、抑揚、強調など
操作画面の日本語化
動作環境 Windows 7/8.1/10/11、macOS 10.13-14、iOS 13-18、Android 7-14
使用料金 無料版:1回のラップ生成、2,000文字まで読み上げ
月額2,580円:無制限のラップ生成、26.5万文字まで読み上げ

おすすめポイント

pros
  • 機能が豊富で、総合的に使える便利な音声合成ソフト。
  • ラップ生成や音声合成の速度は早い、平均10秒ほどかかる。
  • 音声サンプルを聞くことができて、無料利用分も提供。
  • 読み上げには70+言語と3200+ボイスが選択可能、外国人向けの動画ナレーション作成にも活用。

注意点

cons
  • AIラップ生成は英語のみ対応。
  • 無料版では読み上げる文字数に制限される。
合わせて読む: 『新時代到来!AIラップ自動生成方法と歌詞メーカーを紹介』

2CeVIO AI

もう1つのAI歌声合成ソフトは「CeVIO AI」です。深層学習等のAI技術を使って人間の声や癖、歌い方までリアルな歌声を再現してくれること、操作性に優れているので使いやすい点も高く評価されています。感情パラメータ調整は可能で、日本語に対応するのは優れています。人間らしい歌声にしたい人におすすめです。

CeVIO AI ソフト画面

基本情報

調整可能の音声パラメータ 発声タイミング、高さ、ビブラート、声質
操作画面の日本語化
動作環境 Windows 10/11
使用料金 ソングエディタ/10,780円
ボイス1個/8,620円~

おすすめポイント

pros
  • メロディと歌詞を入力するだけで、驚くほど高いクオリティの歌声が生成できる。
  • トラック単位で歌声を書き出すことも可能。

注意点

cons
  • 歌声の微調整には一定の音声知識は必要。
  • エディタとボイスの両方を別々に購入する必要があり、価格は少し高い。

Part 2.AI音楽・曲生成サービスのおすすめ5選

続いては、ジャンルやテンポなどを指定したら、AI技術でメロディーや曲を自動的に生成できるサービスの5つも紹介します。

1TopMediai

「TopMediai」は簡単な説明や歌詞を入力してワンクリックで音楽を生成できるオンラインサイトです。ユーザーは200以上の音楽スタイルを選択して曲を効率的に生成し、著作権の問題を気にせずにYouTube、X、Facebookなどのプラットフォームに共有できます。また、このサービスは毎回2つの異なる生成結果を提供し、ユーザーは自分の好みに応じて合成された音楽選択できます。

TopMediai AI音楽生成 インターフェース

基本情報

調整可能の音声パラメータ 伴奏のモード、音楽のスタイル
操作画面の日本語化 △(日本語に対応しても、一部が英語表示のまま)
動作環境 ブラウザ
使用料金 無料枠:2回の楽曲制作
有料版:月額¥1,297/500回の楽曲制作、2回のAIカバー

おすすめポイント

pros
  • 簡単な操作で高品質の音楽を迅速に生成でき、音声クローンや音声変換機能も提供。
  • 一度に2~3分の音楽を無料で生成し、ヒップポップ、カントリーなど複数の音楽スタイルをサポート。
  • 手頃な価格で、優れた音楽生成サービスを利用できる。
  • 商用利用をサポート。

注意点

cons
  • 操作画面は英語のまま。
  • 無制限に使用するには購入する必要がある。

2Musicfy

「Musicfy」は文字説明によって音楽を生成できるオンラインサービスです。作成したい曲のムードやコンテンツを入力したら、AIで素早く生成してくれます。曲の長さは最大30Sまで設定できるので、ショート動画に挿入することに絶好です。また、生成した音楽はWAVファイルとしてダウンロードと共有できます。

Musicfy 公式ページ画面

基本情報

調整可能の音声パラメータ 長さ、スタイル(ユーザー別の説明によって)
操作画面の日本語化
動作環境 ブラウザ
使用料金 無料枠:5回の楽曲制作
有料版:月額$19.99(約¥2,997)/100回の楽曲制作、数制限なしのAIカバー

おすすめポイント

pros
  • 同サイトではAIカバーのサービスも提供。音声ファイルのアップロードか録音をしたら、別の歌手またはキャラクターの声でその曲を歌わせる。
  • 効果音や短い楽曲を生成したい方に非常におすすめ。

注意点

cons
  • インタフェースはまだ日本語化されない。

3CREEVO

「CREEVO」は無料のAI作曲サービスのことです。京都大学白眉プロジェクトおよび日本学術振興会の科学研究費用の支援によってつくられたものになり、誰でも利用できるのが特徴です。コードや歌詞を入力すると、合成音声のボーカルを挿入してくれます。1回でAIが5つのサンプルを提案してくれて、試聴して好きなものを選択できます。

CREEVO 公式ページ画面

基本情報

調整可能の音声パラメータ コード進行、曲調、速さ、伴奏のスタイル
操作画面の日本語化
動作環境 ブラウザ
使用料金 無料

おすすめポイント

pros
  • 視覚的にも使いやすいAI音楽生成サービス。
  • カスタマイズ設定は多くて、無料で使える。

注意点

cons
  • 研究のために一般参加協力型の実験として行っているものになる。
  • 作成した音声は20分以内にダウンロードしないと消えてしまう。

4MusicLM

次に紹介するのは「MusicLM」というAI音楽生成AIツールです。米Googleから実験場の「AI Test Kitchen」にて提供されています。Googleアカウントを所有していれば利用できますし、プロに限らず利用できるのも特徴です。28万時間に及ぶ音楽のデータセットを使って学習したAIを使用すると言われています。テキストで記述した音楽を生成し、特定のアーティストなどの条件を指定する指示も行えます。独自のアイディアを取り込みつつ、希望の楽曲がつくれます。

MusicLM 公式ページ画面

基本情報

調整可能の音声パラメータ ユーザーの指示によって異なる
操作画面の日本語化
動作環境 ウェブサイト、Androidアプリ、iOSアプリ
使用料金 無料

おすすめポイント

pros
  • 人気のあるツールだからこその安定感もある。
  • 使い方は自分の意図する音楽をAIに伝えることだけで、音声知識がなくても使える。

注意点

cons
  • ユーザーの指示によって、AIが生成する音楽の品質も異なる。
  • 今は限られた人数向けの試用版を公開しているため、登録してすぐに使えるわけではない。

5Soundraw

最後に紹介するAI音楽生成サービスは「Soundraw」です。2020年に創業したサウンドローは、急成長のスタートアップ企業です。HipHopやR&B、Rockなどの好きなスタイルを指定すると、AIが自動で楽曲を作成してくれます。初心者でも使いやすい音楽生成サービスとして誕生したもので、シンプルで使いやすい仕様です。

Soundraw 公式ページ画面

基本情報

調整可能の音声パラメータ 長さやジャンル、楽器の種類、サビの位置
操作画面の日本語化 △(英語表記の部分がある)
動作環境 ブラウザ
使用料金 無料版:回数制限なしのAI作曲、ジャンルに制限ある
月額1,990円:楽曲の範囲が広くなり、著作権フリー

おすすめポイント

pros
  • AI合成と手動ツールを組み合わせることは可能。
  • 動画をアップロードして、シーンに合わせて曲のカスタマイズができる。

注意点

cons
  • 生成した曲はダウンロードが有料。
  • 日本語化は不完全なので、意味が分からない場合がある。

Part 3.AI音楽生成に関する情報

質問1 AIで音楽を自動生成する仕組みは?

AIは音楽の複雑な構造やパターンを理解し、新しい音楽を生成する能力を持っています。まずそれを大量の譜面を学習させていき、コードのパターンを記録させます。これで、AIは音符、リズム、音色などの音楽データから特徴を抽出し、音楽を生成するための知識を獲得します。

トレーニングが完了したAIモデルは、与えられた条件や要求に基づいて音楽を生成し、その結果を出力します。さらに、曲調や感情のような一定の指示に応じて、作曲作業を行うようになります。

質問2 AIが音楽を自動生成して作った曲には著作権はある?

結論からいうと、現時点でAIで生成した曲や音楽には著作権はありません。AIは創造的なプロセスに関与するかもしれませんが、法的な主体ではないため、著作権の創作者として認識されることはありません。

ただし、AIを道具として利用し、人間が音楽を作った場合は著作権の対象になってしまいます。そのため、著作権を侵害しないように十分に注意しましょう。


最後に

今回はAI音楽生成サービスを7つご紹介しました。驚いたかもしれないが、今はAIが作曲までをサポートする時代です。ソフトの種類も増えていますし、機能性や言語の幅も広くなっています。上記の特徴をそれぞれ確認した後、興味がある方はぜひ導入してみてください。

また、ご紹介したツールの中で、「iMyFone VoxBox」はラップと歌詞生成に役立つソフトで、マルチ言語対応のナレーション作成も可能です。無料版からも試すこともできるため、購入後に失敗する心配もありません。ぜひ下の無料体験版から試してみましょう!